工場に勤める寡黙な渉(坂東龍汰)、飲食店員の血の気の多い英治(髙橋里恩)、介護士の一見温厚そうに見える光則(清水尚弥)は、互いに幼馴染の若者である。「不幸はドラマになるからよ」ある晩秋の昼下がり、3人は首切り地蔵が見下ろす墓地を目指して歩いていく。そこには数年前に事故で亡くなった4人目の幼馴染が眠っていた。「嫌気、恐れ、怒り、悲しみ。その全てのドラマを"楽しみ"に変えて生きていけたら、そんなことできたら、最高の人生になると思えねえ?」「革命だよ。革命。革命起こそうぜ」そうして彼らは"世直し"と称して街の人間たちの些細な違反や差別に対して無軌道に牙を剥いていく。その"世直し"は、徐々に"暴力"へと変化してしまうのだった。これは、寄る辺ない日常の中で、人生への疑問を問い続けながら、未来に抵抗する若者たちの物語。